お金は、何をしてくれるんだろう?|お金のはじまり 第6話
序章|第6話・約2分
たけちゃんは、おこづかいの500円を持ってお店に来ました。200円のパンと、400円のノート。どちらも気になります。
たけちゃん「両方だと600円か。100円足りないね。」
パパ「今日は、どっちにしようか?」
たけちゃん「今はおなかいっぱいだし、ノートもまだ使い切ってない。今日は買わなくてもいい?」
もちろん、使わずに持っておくこともできます。お金には、買う・比べるだけでなく、後の買い物のために取っておく役割もあるのです。
今の500円を、来週の選択へ
パパ「パンを一週間取っておいたら、傷むかもしれないね。でも、お金なら来週の買い物にも使える。」
たけちゃん「来週おなかがすいたら、そのときのパンを買えばいいんだ。」
今すぐ欲しいものがなくても、無理に何かに替えなくていい。取っておけば、必要になったときに選べます。これは「価値を保存する」という、お金の役割です。
ただし、同じ500円で、いつまでも同じ量を買えるとは限りません。物の値段が上がれば、買える量は減ります。「保存できる」と「価値が絶対に変わらない」は別の話です。
ひとつの買い物に、三つの役割
今日のたけちゃんの買い物には、これまでのお話がつながっています。
交換する
お金を渡して、パンを受け取れる。
比べる
パン200円、ノート400円。同じ「円」で比べたり、合計したりできる。
取っておく
今日は使わず、来週必要なものを買うために残せる。
どれも、相手が受け取り、その先でも使えるという信用があってこそ。紙や金属の形だけでは、お金の働きは説明できません。
たけちゃん「お金って、何かを買うためだけじゃなくて、後で何を買うか決めるためにも持っておけるんだね。」
今回の気づき
お金を取っておくと、「何を、いつ買うか」を後で選べる。今使うことにも、未来のために残すことにも意味がある。
もし今、自由に使える500円があったら。すぐ使いたいことと、取っておきたい理由を一つずつ考えてみましょう。正解は一つではありません。
ここから、銀行の話へ
たけちゃん「取っておくなら、全部貯金箱に入れておけばいいの? 銀行に預けると何が違うの?」
お金の役割が見えてきたところで、次は「預ける」「貸す」「借りる」の仕組みへ。銀行や利息を考える土台は、ここまでのお話の中にあります。
「お金のはじまりをたどる旅」は、これで全6話完結です。
会話・金額は説明のための例です。
参考:日本銀行「通貨の単一性と中央銀行の役割」(通貨の3機能)