りんご何個で、パンひとつ?|お金のはじまり 第3話
序章|第3話・約2分
りんごを育てるたけちゃんと、パンを焼くパパ。今日は二人とも、相手の食べ物が欲しいようです。
たけちゃん「りんご1個と、パン1個で交換しよう!」
パパ「このパンは大きいから、りんご2個ならどう?」
たけちゃん「そっか。同じ「1個」でも、同じくらいとは限らないんだね。」
相手の欲しいものがそろっても、まだ決めることがあります。どれくらいと、どれくらいを交換するか。
パンならりんご2個。卵なら何個? 靴なら何個? 品物が増えるほど、組み合わせごとに考えるのは大変です。
同じものさしがあったら?
ここで、今の買い物のように、どれも「円」で表してみます。
りんご1個:100円
パン1個:200円
靴1足:2,000円
たけちゃん「パン1個は、りんご2個分。靴はパン10個分だ!」
りんごとパン、パンと靴。それぞれの交換条件を覚えていなくても、同じ「円」で表せば比べられます。パンとりんごを一緒に買うなら、合計300円と計算することもできます。
お金には、支払いに使うだけでなく、違うものの値段を、共通のものさしで表す役割もあるのです。
値段が高いほど、大切?
たけちゃん「じゃあ、2,000円の靴は、100円のりんごより20倍大切なの?」
パパ「20倍なのは値段だね。おなかがぺこぺこなら、今はりんごのほうが欲しいかもしれないよ。」
値段は、買い物で比べるための手がかりです。その人にとっての大切さや、満足する気持ちまで、数字で決まるわけではありません。
今回の気づき
「円」という共通のものさしがあるから、違うものの値段を比べたり、足したりできる。ただし、値段と自分にとっての大切さは別。
次に買い物をするときは、違う売り場の品物を二つ見てみましょう。「これ一つで、あれ何個分かな?」。いつも見ている値札が、共通のものさしだと気づくはずです。
交換の仕組みを考えるための想像のお話です。お金の誕生を年代順に再現したものではありません。
参考:日本銀行「通貨の単一性と中央銀行の役割」(お金の価値尺度機能)