タコ足配当とは?実例から学ぶ投資戦略

タコ足配当は、企業が営業活動で得た利益以上の金額を配当として支払うことを指します。この比喩は、タコが食糧不足の時に自らの足を食べてしのぐ行動に由来しています。つまり、企業が自己資源を消耗してでも配当を維持しようとする様子を表しています。

タコ足配当の問題点

タコ足配当の最大の問題は、配当支払いのために資産を売却したり積立金を取り崩したりする必要があることです。これは財務状況の悪化や配当の持続不可能性を示唆し、最終的には株価の下落につながる可能性があります​。

有名なタコ足銘柄の例

  1. グローバル・ソブリン・オープン(毎月決算型): この投資信託は、世界各国の国債に投資し、毎月決算を行いますが、過去にはタコ足配当を行っていました。つまり、営業活動で得た利益以上の金額を配当として支払っていたのです。
  2. ダイワJ-REITオープン(毎月分配型): 不動産投資信託であり、毎月の分配を特徴としていますが、こちらも過去にタコ足配当を行った事例があります。利益以上の配当を支払うことで、一時的に投資家に魅力的な配当利回りを提供していました。

タコ足配当への対策

  1. 配当性向のチェック: 配当性向が100%を超える場合、企業は利益以上の配当を行っている可能性が高く、タコ足配当のリスクがあります。
  2. 持続可能な配当の評価: 投資を行う際には、企業の財務状況や成長潜在力を考慮し、配当の持続可能性を評価することが重要です。

結論/まとめ

タコ足配当は、短期的には魅力的な高配当を提供するかもしれませんが、長期的には企業の財務健全性に疑問を投げかけます。投資家としては、配当性向や企業の全体的な健康度をしっかりと評価することが求められます。賢い投資判断には、深い理解と適切な分析が不可欠です。